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後継者不足で休止していた地域の伝統芸能「獅子踊り」を復活させた人々がいます。250年以上続く伝統を「もう絶やさない」と稽古に励んでいます。

後継者不足で休止していた地域の伝統芸能「獅子踊り」を復活させた人々がいます。250年以上続く伝統を「もう絶やさない」と稽古に励んでいます。
[01817]

小笠原 忠夫さん

前山郷土芸能保存会

県北 / 北秋田市 / 文化/スポーツ/交流
大名行列で入場

大名行列で入場

躍動感あふれる獅子踊り

躍動感あふれる獅子踊り

前山郷土芸能は、約250年前の江戸中期に豊作と厄除けを祈願して集落の雷皇(らいこう)神社へ奉納したことが起源とされ、佐竹氏が常陸の国から秋田入りしたときの行列の様子が原型になっていると伝わっています。

踊りは、「大名行列」「獅子踊り」「奴踊り」「雑魚(じゃこ)釣り舞」で構成されますが、特に獅子踊りは、2匹の雄獅子が1匹の雌獅子を争う動きの激しい踊りで、演舞の花形でした。ところが、10年ほど前に獅子役の病気や仕事の都合などが重なり、舞手が一人となってしまったことから、平成18年のお盆を最後に獅子踊りは途絶えてしまいました。

 

 

「唯一残った舞手が高齢になる前に伝統をつながなければ」。危機感をもった前山郷土芸能保存会会長の小笠原忠夫さんは、踊りの復活を目指し若手を誘い続けた結果、3名が熱意に応えました。そのうち2人は、幼少期から勇壮な獅子役にあこがれて育った生粋の地元人。「伝統を無くしてはならない」という強い意志で大役を引き受けました。また、もう1人は結婚を機に移り住んだ新しい住民。「踊りを通して地域の人と仲良くなれれば」という思いで参加しました。古参の会員と若手が混じり、週3回ほど約1時間の練習に汗を流し、奉納に備えてきました。

保存会では、この他にも小・中・高校生への参加も要請し、地域の大人と子ども・若者が練習に参加しています。さらに、子ども会の保護者世代にも踊りの参加や送迎を、婦人会には衣装の準備や着付け等を依頼し、まさに地域ぐるみで踊りの保存と継承に努めてきました。これらの取組が実を結び、お盆で帰省する大学生や社会人も参加するようになりました。

 

 

平成28年8月13日。気温が30度を超え強い日差しが照りつける中、3匹の獅子が躍動感ある舞を披露しました。また赤い襦袢(じゅばん)に化粧廻しをした約30人の踊り手が、棒や扇、綾と呼ばれる小道具を操りながら演舞し、観客から大きな拍手を浴びていました。小笠原会長は、「10年ぶりに獅子踊りを披露することができた。まだまだ完璧な演技とはいかなかったが、さらに練習を重ね、来年もまた皆さんの前で披露したい。」と抱負を語りました。

平成29年8月13日。今年はさらに完成度を高めた踊りが披露されます。

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