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米粉を使ったパンづくりにより地域の仲間づくりを進めている人がいます。より生活に身近な食べ物を通して美味しい物を食べる幸せと喜びを共感したい想いで、ノウハウを提供し楽しみを分かち合う活動をしています。
佐藤 久代 さん
米粉を使ったパンづくりの様子
地域の方に長年のノウハウを伝授
湯沢市皆瀬の農産物直売施設あぐり館を拠点に、米粉のパンづくりを教えている佐藤久代さんに、ご苦労やパンにかける想いを伺いました。
>活動を始めたきっかけを教えて下さい。
若い頃からパンづくりが好きでした。家電製品のホームベーカリーを使って自宅で小麦粉を材料にパンをつくっていたので、長い間に経験をかなり積んできました。
今から5~6年前、米の消費拡大のため米粉を利用したパンづくりの企画に県の雄勝地域振興局から皆瀬のJA(農協)を仲立ちに、私の所属する湯沢市生活研究グループ連絡協議会の皆瀬生活研究グループへ協力の声がかかり参加することになりました。
JAの仲介で機械を準備してもらい、最初は普通米を製粉してパンを焼いてみましたが、予想に反してパンがふくらまず食べられる物にならなかったため、とても残念な思いをした経緯があります。そこで、結婚してから長年愛用している自宅のホームベーカリーを使ってご飯を混ぜてつくったところ、しっくりいったため、試行錯誤を繰り返すことになりました。
ある時、湯沢市役所農林課の方から、湯沢の酒造業で使われている酒米「秋田酒こまち」を使ってはどうかとアドバイスをもらいました。酒造の際に酒米を削った粉に小麦粉を混ぜたものを使ってみました。その結果、米粉を混ぜる分量を調整して何とか試食できるような仕上がりになりました。米粉を混ぜて小麦粉の量が減ることにより、焼く前の熟成時間が短縮されることを見つけて普段よりも早くパンを焼き上げることができるようになり、嬉しくて友達にもパンづくりを薦めるまでとなりました。ねばり強く努力と工夫を重ね、1年半以上かけて成功にたどりつきました。その間、家族が「美味しい」と言ってくれたことが、継続する上で心の支えになりました。
>現在の活動を教えて下さい。
現在、私のつくるパンは、酒米の粉と小麦粉に若干の砂糖と塩を加えたものを、地元皆瀬の清水でこね、イースト菌を入れて焼き上げています。卵や牛乳は一切使っていません。また、小麦アレルギー対策としても米粉の活用は効果的と考えており、良い方向に進むように日々努力しています。米粉で焼き上げたパンは手で持った感触がドッシリしている上、食感がモッチリとして身がしまり味の濃いものに仕上がるようになりました。
湯沢市皆瀬農業技術開発研究施設の中の農産物直売施設あぐり館を会場に、特に定期的な日時を決めず、米粉を使ったパンづくりを地域の人たちに教えています。
>これからの活動について教えて下さい。
美味しさと出来た喜びを分かち合い興味を持ってくれる友達を増やしていきたくて、様子を見ながら進めていくことを考えています。
パンづくりは毎日の生活の延長上にあります。特別な大事業や物産化は考えていません。ただ、米粉のパンを食べてみたいと思われた方がつくり方を教わりたくなるような、生活に身近な形で広まっていけば良いなと思っています。