紹介内容や役職等は、掲載時のものであり、現在のものとは異なる場合があります。個別の内容、連絡先についての問合せには応じておりません。
詳しくは、本Webサイトのトップページをご覧ください。
トップページはこちらから
ホテルのシェフなど秋田を代表する料理人の方々を講師に招いて、料理の勉強会を続けている人たちがいます。「これからも日常的で基礎的なメニューを考えながら活動を続けていきたいです」と話しています。
福川 武夫さん(左)
進藤 茂春さん(右)
あきた男子厨房に入ろう会
秋田市役所内で開かれた創立30周年記念パーティー
会員手製の料理が並べられたパーティー会場
>会の概要は。
「『男厨会(だんちゅうかい)』の愛称で呼ばれる『男子厨房に入ろう会』は全国各地に支部があり、秋田では1987年、『キッチン一番』のオーナーシェフである進藤茂春さんらが中心となって立ち上げました。当初100人ほどだった会員数は、現在25人。会の名前が『男子』となっていますが性別は不問で、実際に約2割は女性。年齢層は20代~80代まで幅広く、入会のきっかけは職場の同僚の紹介や、奥さんが会員だったことなど様々ですね。
例会は月1回のペースで、主に秋田市役所内のセンタースで開いています。参加人数は15人~10人。ホテルのシェフなど秋田を代表する料理人の方々を講師にお招きし、和洋中の中から1品をテーマとして3ヵ月間かけて学んでいきます。私はほぼ毎回参加するようにしてきました」。
>福川さんの入会のきっかけは。
「創立から約3年後に、知人の紹介で入会しました。どんな人でも、何らかの形で料理をすることがあると思いますし、私自身もそうでした。そこで、自己流ではなくちゃんと料理を覚えたいと思ったんですね。
それから20数年、経験を重ねて腕が上がったかどうかはわかりませんが、いまでは何か特定のメニューを作ろうと決めて買い出しにいくこともあれば、何も考えずにスーパーに行って、ちょうど旬を迎えて安くなっている食材を3つ4つ選んでメニューに仕上げることもするようになりました。
得意料理はハンバーグやチャーハン、きんぴらごぼうなどのほか、うどんやそばなど。いま挑戦しているのはぬか漬け。ぬか床づくりから取り組んでいて、ニンジンやナスなど素材ひとつでも漬け方を調整する必要がある。この難しさが楽しさにもなっていると思います」。
>「男厨会」のやりがいは。
「『お父さんのつくるカレーがおいしい』とか、家族のそういう言葉がきっかけになりますよね。家族が喜んでくれれば嬉しいし、また頑張ろうという気持ちになる。そんな良い循環ができればいいんじゃないでしょうか。家庭の外に出れば、料理は男同士のコミュニケーションのツールにもなる。『男厨会』で県内外の方々と知り合って、色々な話ができるのも楽しみのひとつです。
特に男性に言えることとして、一般的な料理教室に参加したり、テレビの料理番組を見たりして『できるような気持ち』になってしまう傾向があります。料理は実際にやってみないと上達しないし、『している人』と『していない人』がすぐにわかってしまうんですね。だからこそ『男厨会』では、月1回の例会を通じて覚えたことを、実際にご家庭でやってもらいたいと思っています。わかったことをできるようになるのが、料理におけるひとつの壁。そこを会員の皆さんで話し合いながら乗り越えていただきたいです」。
>今後の活動について。
「数年前、会員の減少が続いていたことに危機感が募り、ポスターを作り町内会の掲示板などに掲出して会員を募集しました。するとその効果が表れて、いまでも毎月1~2人ほど新しい参加者が来てくれています。思い返すと、現在の会員の半分はここ1~2年で入会された方ですね。包丁の使い方から学びたいとか、何をしたらいいかわからないような初心者の方でも、気軽にご参加いただけます。
生きていく限り料理を食べていくので、年齢性別に関係なく、これで終わりということはないと思います。『男厨会』ではどちらかというと、飾り気がないというか、より日常的で基礎的なメニューを取り上げてきました。これからもそうしたメニューを考えながら、活動を続けていきたいですね」。
※「あきた男子厨房に入ろう会」入会について
問い合わせは同会事務局の「キッチン一番」(1018・862・1338 )か、福川さん(1090・2991・7347)まで。入会費は5000円。例会の参加費は1回あたり2000円。
略歴
福川武夫さん(写真左)。1948年、富山県出身。管工事の設計や施工などを手がける株式会社環境管理エンジニアリング代表取締役。約27年前に「あきた男子厨房に入ろう会」に入会し、2012年に同会5代目の会長に就任。(写真右は会の創立に関わった進藤茂春さん)