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割り箸を筆代わりに「言葉や詩」を描く割り箸書画の普及に努めている人がいます。「詩の国秋田から割り箸書画で心を伝えたい」と話しています。
齊藤 心葉 さん
割り箸書画詩歌療法士
割り箸書画のカレンダー
割り箸書画の教室
秋田市の割り箸書画で「言葉や詩」の制作、指導をしている齊藤心葉(しんよう)さんにお話を伺いました。
>活動を始めたきっかけを教えて下さい。
割り箸書画は22年前、出産時に生死をさまよう命の危機を体験し、その後10年間の入退院を繰り返す中、子どもに「生きた証」を遺したいという思いから、目の前にあった割り箸を二つに折って描いたのが始まりです。言葉が解らなくても文字で感情が伝わるように表現したことで割り箸書画という独自な技法を考え出すきっかけになりました。
たくさんの方々から励ましや思いやりの「言葉」を頂いたとき、「言葉」一つが心を左右し、「言葉」の表現が勇気や希望になると身をもって知ることになりました。
この体験から私も「言葉」で人に「勇気や希望」を伝えたいと考えるようになりました。
>現在の活動を教えて下さい。
今は割り箸書画作品の個展や展示会、割り箸書画教室やセラピスト育成講座など教室開講、被災地支援の三柱を中心に活動しています。
個展や展示会では、新作の詩や岩絵の具で描いた作品を紹介しています。最近行った展示会では秋田弁のオリジナル作品がとても好評でした。
割り箸書画教室やセラピスト育成講座を開催してきましたが、2017年から新講座でカウンセラー養成講座を予定しています。どの講座も共通して「心の教育」に着目しており、自らの心理・産業カウンセラーとして航空自衛隊や職場や個人のカウンセリングで得た経験をより活かしていきたいと考えています。
最後に、東日本大震災後から被災地支援として割り箸書画のカレンダーを寄贈しています。また、被災地へ訪問して講演会や割り箸書画教室も行っています。被災地支援「愛の心葉カレンダー」は、2016年度までに約10万部を仮設住宅にお届けすることが叶いました。また、「心の復興」を目標に自然災害で被害をうけた熊本地震や津波被害のあったフィリピンにもカレンダーを寄贈しています。
最近、私の活動が「詩歌療法」という医学的治療であるということを知り、いままでの割り箸書画の実績から「割り箸書画詩歌療法」として緩和ケアや実存療法、死生学会での発表の機会をいただき、新たな可能性としての割り箸書画の確立に努めています。
>これからの活動について教えて下さい。
中心である三柱の活動を広げ、さらに講演会や「割り箸書画詩歌療法士」の育成にも力を入れていこうと考えています。これからますます機械化が進み、職業や生活が大きく変わっていくでしょう。機械ではできない人の心のサポートに、カウンセラーやセラピストが改めて重要視されていくと思います。
将来的にカウンセラーやセラピストの枠を外し、「割り箸書画詩歌療法士」という新しい分野を確立したいと考えています。簡単に説明すると、「豊かな心を育てる」情操教育を行ったり、病院や施設などで一人ひとりにあった詩を処方したり、話を伺いながら相談者自身の言葉をのこすサポート(場合によっては代筆)をします。
そのために、はじめの一歩として「割り箸書画詩歌療法」を周知していただけるように邁進していきたいと考えています。